さてさて、憲法改正問題について色々と取りざたされてしばらく経ちました。
賛否両論あり、どちらも間違ったことは言っていないのかも知れません。
では、何故に意見が対立しているのか?
今回はそれについて考えてみたいと思います。
憲法改正で懸念されていること
憲法改正で懸念されている内容は、主に次の2点なのではないかと思います。
・国民主権について
・憲法9条の内容
国民主権
ここでは国民主権について便宜上、基本的人権の尊重も含めたものとして扱いますが、簡単に言えば、「有事の際、国民の自由や権利が国家によって制限される」事を案じている訳です。
そして、これが危惧されている背景には、「有事とはなんぞや?」という疑問があります。
数年前、海外の出来事ですが、ある大統領が私見で緊急事態と判断して国民の権利を制限するという事が起きました。
これには国民も大激怒。当然です。
要するに、「有事」の判断を誰が、何を基準に決定するか。
これが不明確な以上、不当に制限される事を危惧するのは正しい判断と言えます。
これについては、個人個人が自分事として注視していくべきです。
憲法9条
それに対して、憲法9条は話がもう少し複雑になります。
憲法9条は、ほとんどの方がその概要くらいは知っている、「戦争放棄」に関した内容です。
今の世界情勢を考えれば武力放棄するのは非常に危険である、という意見。逆に、武力を持つ事で争いに巻き込まれる可能性が高まるという意見。どちらも一理ある訳です。
これはしっかりと熟考が必要なことは言うまでもないです。
憲法改正問題の影に隠れた不安
実は、私個人としては先の2点以上に重大な問題が潜んでいると考えています。
それは、国家に対する不信感
そもそも、憲法改正は内容がどうあれ、最終的な決定権は我々国民にあります。
それをあたかも国が勝手に決めてしまうかの如く騒いでしまっています。
これは単純に決定権が我々にある事を意識していないだけの人もいるでしょう。
しかし、そうではない人も声を上げています。
つまり国民の与り知らぬところで内容が変更されてしまう事を危険視されている方がかなり多いと見受けられます。
しかも相手は公権力。
一度、可決されてしまっては国民が束になっても覆すことは困難です。
いつの間にこんな信頼のない政府になってしまったんでしょうな。
現行憲法を知ろう!
さて、そうは言っても政府が暴走して勝手に改憲するかどうかなんて現状ではわかりません。
信頼されない政府は問題であることは間違いないですし。
けれど、私が伝えたいのは実は別の事。
それは、まず現行の憲法をしっかりと把握してください。ということ。
日本国憲法を当たり前のように話に出すわりに、その内容をしっかりと把握している人は意外と少ないように思います。現行憲法をしっかりと把握していれば、今の政府の政策が憲法に沿っているか、反しているか、判断できる事も多いと思います。
その上で信頼できるかどうかを判断しようとすれば、今よりももっと深い視点で考察出来ると思います。
憲法改正はその後の問題です。
まずは一人ひとりが、現行の憲法にそって自分の権利が保護されているか、されていないか、今の政策は国民の為のものかどうか、など、自分の視点で考えてみる事が重要です。
そうでなければ、耳障りのよい言葉で丸め込まれてしまっても気が付けない可能性があります。
目の前の問題の表面的な部分で右往左往するのではなく、しっかりと根拠をもち、自身の意見を持って向き合う事を重要としてほしい。私はそう考える訳です。
それは憲法の問題に限らず、ですが。
皆でより良い国にしていけよう、頑張っていきましょう!
ではまた!
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