やっと春っぽい陽気になってきましたね~。
私の住んでいるところでは20度を超え、昼間は半そででも大丈夫なくらい暖かかったです。
で、ふと思いだしたのが、去年の今頃。
実は私は開業1年目。3月に県の行政書士会に登録し、4月1日付けで開業しました。
一応、個人事業主として開業したので、昨年末で1期目を終え、現在は2期目ということになりますが、もうじき、本来の1年目を終えることになります。
そこで、今回は新人行政書士(自分もまだまだ駆け出しですが…)に向けて、1年目で苦労したことなどを話してみたいと思います。
行政書士の業務については業種以上に知られていない!!
まず、一番感じた事。
行政書士の名前と業務内容の知名度についてですが、なんとも低い(笑)
挨拶に行く際、「行政書士の○○です。」と名乗る訳ですが、相手の表情は「…なにそれ?」的な反応が結構、沢山あります。おそらく、「書士」という言葉で何となく法律系なのかな?って思っている程度じゃないかな?
特に、司法書士と混同されているケースが多いと思います。
「行政書士さんですか!なら家の名義変更とかお願い出来るんですか?」
「すみません、家の名義変更や土地の登記については司法書士さんの分野でして、行政書士では出来ない業務です。」
…この一年、何度となく繰り返してきたやり取りです(笑)
余談ですが、令和6年4月1日から相続登記が義務化されたこともあり、せっかくだから依頼ないし相談しようかな?と思われる方が多かったのかも知れません。
「登記を検討されているようでしたら、司法書士さんを紹介しましょうか?」
と答えると、「いや、そこまで急いでいる訳ではないから…」となってしまう事がほとんどでした。
ただ、自分が司法書士だったらと考えると…機会損失だなぁ。
まずは業務内容について把握しよう!
そんなやり取りの後、たいていは「じゃあ、何がお願い出来るんですか?」と続く事が非常に多い(笑)
で、具体的に答えられない自分(情けない…)
一応、許認可や行政への申請や届け出、契約書の作成などをやらせてもらっています、的な回答をするものの、それでも「許認可?申請?どんな?」みたいな反応が返ってきます。なので苦し紛れに「わかりやすいところだと、建設業許可の申請だったり、農地転用の認可申請、飲食店営業の許可申請などです。」と答えるわけですが、一般の方にそんなことを話しても「ああ、ちょうど建設業許可申請しょうと思ってたんです!」て事にはならないんですよね。
なので、これから開業しようと考えている方は、自分が取り組んでいきたい業務を明確にして、その上でその業務の需要があるところに挨拶に行くことをお勧めします。
行政書士の業務範囲は多岐に渡る為、明確にしていないと私のように見当はずれな営業になってしまう可能性大です(笑)
最低限、自分が取り組んでいく予定の業務内容、出来ればそれに関係する事についても把握しておく、例えば、建設業許可をやるのであれば、産業廃棄物収集運搬の許可申請もやってます、とか。これで、建設業関係の業者に営業かければ、少なくとも建設業者に営業に行って、「相続業務をやってます!」なんておかしな話にはならないで済むと思います。
専門特化するべきか?
さて、先述のように、自分の取り組む予定の範囲を明確にするのは重要ですが、その分野に専門特化すべきかどうか。
これは色んな見解があるので、あくまでも個人的な見解としてお話しますので、参考程度にどうぞ。
とりあえず、なんでも引き受けてみる
まずは依頼のお話があれば何でも引き受けてみる方がよいと思っています。
理由はいくつもありますが、簡単に言えば、「やってみないとわからない」これに尽きます。どんな分野が得意か、苦手か、これは実際にやってみないとわかりませんし、やっていく中でその市場の需要も見えてきます。得意な分野が見つかれば、積極的にその分野をせめてみるのもいいと思いますし、その結果、当初予定していた分野から外れてしまってもそれはそれでありだと思っています。
他にも、受託することがあれば、それは同時に営業にもつながります。依頼人に満足してもらえれば、別のお客さんにつながる事もありますし、得意分野を伝えておくことで、その方面のお客さんを紹介してくれる場合もあります。しっかりと自分の立ち位置を確立できるまでは、なんでもやってみることはメリットしかないと思います。
専門特化するならば
それでも専門特化したい!と考える場合は、先ずはその分野の知識をつけ、その分野に特化して営業をかける事が重要です。正直、なんでも引き受ける場合、その都度、その分野について知識をつけていかないといけないので、効率は良いとは言えません。(逆に、いろんな知識をつけれるチャンスとも言えますが)なので、効率重視でガンガン攻めていきたいと考えるならば、専門特化も有効です。
思うようにはいかないのが世の常です
結局、どちらが良いかと言えば、なんでもやってみる方がよいと考えています。
特に、初めの内は顧客を得るのに苦労するので、えり好みできる状態ではありません。少なくとも私はそうでした。
ですので、専門分野を学びながらでも間口は広げておく必要があります。
専門特化した知識を学びながら、間口は広くなんでも引き受け、専門分野には積極的に営業をかけていく。
そうすることで、自分の中で伸びていく分野もわかってくるのではないかと思います。
開業時に考える取り組んでいきたい分野は、いわば、ゲームでの初期ステータスの配分みたいなもので、その後の経験によって、得意な分野を伸ばしていく。そんな感じで考えています。
他士業の先生は敵ではありません!
これは苦労話ではなく、良かったと思える事。
行政書士の扱える業務範囲は広いですが、やってはいけない業務もたくさんあります。その最たるものが他士業の職域に関する部分。税金に関することや、不動産の登記、非弁行為など、取り組む業務によってはそこで頭打ちになってしまいます。そこで、他士業の先生と仲良くなっておく事が重要。他士業の先生と仲良くなっておくと仕事を紹介してもらえるかも知れない。というのは、実は副産物でしかありません。逆に、仕事を紹介する。というよりは助けてもらうというニュアンスの方が正しいです。
行政書士の扱える分野では完結出来ない業務を受けたとき、その先を依頼者に返さざるを得ないのと、懇意な他士業の方にお願いするのとでは心持が全然違います。自分が間に入って調整するにしても、依頼人とつなげて直接やり取りしてもらうにしても、最後まで案内出来るのはそれだけで依頼人の満足度は変わります。
どの士業とつながればよいか?
お勧めは司法書士さんと土地家屋調査士さんです。
特に登記関連は行政書士の業務範囲のキャップとして頻繁に関わってきますので、最低でも1人、出来れば3人くらいはお付き合いしたいところ。
司法書士
司法書士さんとは業務範囲が被ることもあるので、敵対意識をもってしまう方もいるようですが、行政書士としてお付き合いしていくにとき、頼れる味方と思っています。相続登記の義務化の関係もあり、現在はかなり忙しくされているので、1人しか伝手がないと依頼人の希望に合わせた納期対応が難しくなってしまいます。
土地家屋調査士
土地家屋調査士さんも登記関連の業務を扱っていますが、その範囲が司法書士さんとは別になっていて、司法書士さんでは扱えない分野での登記になります。具体的には「不動産の表示に関する登記」です。例えば、土地の登記簿上、田んぼになっていて、それを宅地にして家を建てたい、なんて時に活躍してくれます。つまり、農地転用の業務を考えている場合は、必須といえます。それ以外にも農地転用の際に土地の境界が明確になっていなかったりと転用面積が曖昧な場合にも、測量をして正確な面積(地積)を登記してくれます。
社会福祉労務士
出来れば社労士こと、社会福祉労務士さんとのパイプも持てればベストかな、と。
社労士さんは比較的限定的にはなりますが、会社設立の際、その後のフォローをお願いできます。会社の就業規則や労務関係の業務について信頼できる方を紹介できれば、設立業務が終わった後もその会社との繋がりが保てます。そうすることで、補助金やコンサルなど、設立後の経営についても仕事として携わる可能性も高くなります。
余談ですが、労務士とは別になります。混同するのは失礼に当たるので注意してください。
税理士、弁護士
税理士さんや弁護士さんとの繋がりが持てればそれに越したことはないですが、この2士業の方はちょっとハードルが高くなるうえ、関わってもらわないと完結できない、という業務が明確に存在する訳ではないので、無理をせず、必要になった時に頼らせてもらって、その繋がりを大切にしていければ良いかと思います。
行政書士
同業他社です。(笑)ですが、敵対関係ではないです。
むしろ、先輩行政書士の先生方は知識も豊富で困った時に相談にのってくれる事もありますし、同期の先生ならば、知識の共有や情報交換など、まぎれもなく味方です。たくさんの先輩、同期と仲良くなって自分の知識を高めていきたいところです。そして後輩が出来たときは先輩として手を差し伸べることが出来るように精進したいですね。
ただし、顧客が被った場合はこの限りではありません(笑)
ここからが勝負!
税理士さんは税理士資格を取った時点で行政書士にもなれたりしますが、メインは試験組とキャリア(?)組で、特に試験組はおそらく8割くらい、もっと多いかもしれません。
私も試験組ですが、試験合格はただの通過点。個人事業主として開業するのであれば、勝負はここからです。
なかなかうまくいかない事も多々ありますが、自分にとっても、これから目指す方にとっても、魅力的な業界であるよう周りの方と協力して盛り上げていきたいと思っています。
最後に、昨年度、試験に無事合格された方!おめでとうございます!
早い方ならちょうど行政書士会の登録が終わって開業準備をされている時期かと思います。
今後、直接かかわることがあるかはわかりませんが、ともに頑張っていきましょう!
それではまた!
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