第二回目は業務の無理、無駄、斑をなくす方法について考えてみたいと思います。
これはどんな段階であっても常に取り組むべき事で、これから効率化に取り組もうと考えた場合でも当然、第一に手をつける分野です。
効率化は現場の観察から始まる
言うまでもないですが、机上と現場は違います。
現場から離れた視点で効率化を考えても実態とかけ離れていては実現できませんし、作業者の理解を得るのも難しいでしょう。
先ずは現場を実際に確認する。直接、作業者の不満や提案について意見を聞く機会にもなります。よくある事ですが、作業者に業務上の不満や提案を聞き取りする為に個人面談を計画される管理者がいますが、それはあまりお勧めできることではありません。
個人面談は面談される側に不安感を与えてしまう事が多々あります。事前に面談の主旨を伝えていたとしても。
その上、普段あまり会話のない上司と話しをするのは緊張もありまし、パートの方であれば、萎縮してしまって思っている事を話せないという可能性もあります。
また、他人の目のない場所だと、仕事そのものについての意見ではなく、人間関係の不満ばかりになってしまう可能性が非常に高いです。もちろん、より良い職場環境を構築していく上では必要な意見だったりもしますが、往々にして私情による特定個人への不満や愚痴ばかりになりますので、本旨から外れるのみならず、職場環境の改善にも役に立たない場合がほとんどです。
実作業を観察しつつ、話を聞くのがよい
ですので、話を聞くのは面談で行うのではなく、実作業を観察しながら軽い会話として聞いてみる感じでよいと思います。そうすることで、業務の効率化や無駄について当事者から率直な意見を聞き出せます。
私自身も経験ある事ですが、日々の業務にあたり、「これって必要なのか?」と思う工程が1つや2つはあるものです。
でもその必要性は当事者でないと発見出来ない事が多いので、基本的に改善されることは無かったりします。
業務の見直しを提案しても、外部からは必要に思えてしまうので、却下される場合もあります。
作業を体験してみる
実際に作業を体験してみる事が可能であれば、その場だけでも体験してみる事がお勧めです。
ラインに従事する作業者であっても、事務方の作業者であっても、どんな作業でも基本的に皆、無意識にプライドを持っています。ですので、「ちょっとやらせてもらってもいいですか?」と聞いてみると、体験させてもらえるのはもちろん、大抵は頼んでなくとも細かいところまで説明しつつ教えてくれます。
皆、自分の業務の大変さや重要性を知ってもらいたいという気持ちがあるのです。
ですので、どんなに簡単な作業であっても「なんだ、大して大変でもないじゃないか」なんてことは、例え思ったとしても口にしてはいけません。
うまくいくコツ、それは作業者目線を忘れないこと
ここまでの事を回数を分けてでも実施していくと、作業者の考えが見えてくるはず。そして、実際に現場にでて動いている姿勢は作業者からの賛同を得るための大きな+になります。
それでも「この作業は無駄だからもうしなくてもいいよ」なんて上から目線で指示するのではなく、あくまでも作業者目線で、「この作業は教えてくれたように無駄かも知れないね。ちょっとやめてみようか」のように、相手の自尊心を傷つけないように、また、作業者が必要だと思っている無駄な作業を削る場合は、「この工程を削るのはよくないかも知れないけど、負担を軽減する為にちょっと別の工程と調整してみよう」みたいな感じで話てみると良いと思います。
くどいようですが、作業者は多かれ少なかれ、自分の業務にプライドを持っています。それを踏みにじるようなやり方は、例え正当性があったとしても避けるべきです。
継続的な改善をするには、作業者の理解が必須
業務の効率化は一度やれば終わりではなく、継続していくことが非常に重要です。
どんな作業でも無理、無駄、斑を完全に取り去ることは出来ないからです。理由は、その作業に携わるのが人間である為。機械のように、常に均一のパフォーマンスを維持することは出来ないのです。
そして、継続していく上で最も重要になるのは、作業している当事者の理解を得る事。
上手く理解を得られていないにも関わらずに強行するならば、作業者は自分の業務が軽んじられていると感じ、無意識であっても作業に対するモチベーションが下がり、本人は気づいていないとしてもその質は低下していきます。
これでは業務を多少効率化できたとしても生産性が低下し、下手すると改善どころか悪化してしまいます。
そうならない為に、管理者目線で一方的に指示するのではなく、作業者と一緒に効率化に取り組んでいく、という姿勢を続けていくことが重要です。作業者側も話を聞いてもらい、自分の意見も取り入れられていると感じるとモチベーションも上がり、作業の質や効率の向上も期待できるようになります。
業務フローの俯瞰も忘れずに
作業者と同じ目線で進めることが重要なのは先に述べてきた通りですが、管理者として業務フローを俯瞰する視点も忘れてはいけません。
作業者が見えているのはその業務の一部。管理者は、その一部だけではなく、全体のバランスを保ちながら効率化につなげていく事を意識しなければなりません。
例え1つの作業を簡略化できたとしても、全体をみたとき、別の作業にしわ寄せされているようではうまくいったとは言えません。一部の作業を50%効率化できたとしても、他の工程で20%の負荷が増えてしまうようなやり方ではなく、50%減らせるけれど、それを30%に抑える事で他の工程の負荷が変わらないのであれば、後者を選ぶべきです。
こうして、全体のバランスを保ちながら計画的に継続して取り組んでいくことは管理者の役割と言えるでしょう。
さて、今回はやや無駄の削減に偏った内容になってしまいましたので、次回は無理と斑について掘り下げていこうと思います。キーワードは「脱属人化」です。
ではまた!
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